コウモリの仲間

1.クビワオオコウモリ;翼手目オオコウモリ科オオコウモリ属。南西諸島に生息。頭胴長約230mm、前腕長約135mm、体重約420g。(別種オガサワラオオコウモリは小笠原諸島に生息。)
2.ヤマコウモリ;翼手目ヒナコウモリ科ヤマコウモリ属。日本全国に生息。頭胴長約100mm、前腕長約60mm、体重約50g。
3.キクガシラコウモリ;翼手目キクガシラコウモリ科キクガシラコウモリ属。日本全国に生息。頭胴長約70mm、前腕長約60mm、体重約25g。
4.ウサギコウモリ;翼手目ヒナコウモリ科ウサギコウモリ属。本州・四国・九州に局地的に生息。頭胴長約50mm、前腕長約42mm、体重約10g。
5.イエコウモリ(アブラコウモリ);翼手目ヒナコウモリ科アブラコウモリ属。本州・四国・九州に生息。頭胴長約50mm、前腕長約34mm、体重約8g。
- マダガスカルのルーセットオオコウモリと小型コウモリ類の全てはエコロケーション(超音波)を使って虫を捕らえますが、オオコウモリ類は果物などの液体のみを飲み込んでそのカスは吐き捨てます。そのため、小型コウモリ類のフンはよく堆積したものが見られますが、オオコウモリ類は固形のフンは排泄せず、甘酸っぱい香りの尿ばかりするそうです。ちなみにコウモリは用を足す時、自分が汚れないよう両手でぶら下がる姿勢をとります。
- コウモリには鎖骨があります。これはモグラ・ネコ・サルなどと同じで、前腕を柔軟に動かすためのしくみです(勿論我々人間にもあります)。前足には小型コウモリ類では第一指のみ、オオコウモリ類では第一指と二指に大きく鋭い鉤爪があります。
- 昼行性のオオコウモリ類は視覚がよく発達し、大きな目はやや飛び出しぎみに顔の前方に付いています。夜行性の小型コウモリ類は視覚はよくありませんが、代わりに超音波を駆使しながら高さによって飛び分けているようです。キクガシラやウサギコウモリなど翼が幅広く短いものほど低く、ヤマコウモリなど翼が細く長いものほど高く飛び回る傾向にあります。都心や郊外でよく見られるアブラコウモリは中間タイプです。春から夏にかけての夕闇が迫る時刻に、昼間の鳥に変わって川原をヒラヒラと舞うアブラコウモリのシルエットがだんだん増えてきて、気付いたら空一面の大群になっていたのに驚いたことが何回かあります。真っ暗になる前のひとときの出来事なので、街中であわただしく生活していると、こんな壮観な光景にはなかなかお目にかかれません。空を制した小さな哺乳類の、見てはいけない秘密を見てしまった感じがして、一人ドキドキしている私がそこにいるのでした。
コウモリの足
後足が他の哺乳類とは逆についていて(足裏が正面から見える感じ)、逆さ状態から飛び立つのに都合がいいように出来ています。
超音波の出し方
ヤマコウモリなど鼻が小さく口が大きく裂けた種類は、口から超音波を出してその反響音波を耳で聞き取ります。一方キクガシラコウモリのように特殊な鼻を持った種類は、鼻から出して耳で聞き取ります。
トップページにもどる