クジラ目ネズミイルカ科イシイルカ属 岩手沖産
Phocoenoides dalli (True,1885)
頭骨全長320mm 頭骨幅(頬骨弓幅)190mm 歯式 15~30/15~30
ハクジラ類は魚を捕らえて丸飲みするので噛み砕く必要が無く、歯はどれも単純な円錐形です。中でもイシイルカの歯は非常に小さく、滑り止め程度の突起が並んでいるのをわずかに確認できるくらいです。額がえぐれたようになっているのは、ここにエコロケーションを司る「メロン」と呼ばれる特殊な器官があったからです。ハクジラ類特有のこの塊から発信された音波が障害物や餌の魚などに当たってはね返り、それを脂肪をたっぷり含んだ下顎骨で受けて内耳に伝えることで、視界の悪い水中でも自由自在に泳げるのだそうです。そのためか頭骨は少々油臭いです。