ムササビ・モモンガ・リス・ヤマネ

1.ムササビ;齧歯目リス科ムササビ属。本州・四国・九州に生息。頭胴長約40cm、尾長約35cm、体重約1000g。
2.ニホンモモンガ;齧歯目リス科モモンガ属。本州・九州に生息。頭胴長約18cm、尾長約12cm、体重約150g。(北海道のエゾモモンガはこれとほぼ同大。)
3.エゾリス;齧歯目リス科リス属。北海道に生息。頭胴長約24cm、尾長約18cm、体重約380g。
4.ホンドリス;齧歯目リス科リス属。本州・四国・九州に生息。頭胴長約18cm、尾長約15cm、体重約280g。
5.エゾシマリス;齧歯目リス科シマリス属。北海道に生息。頭胴長約14cm、尾長約12cm、体重約90g。
6.タイワンリス;齧歯目リス科タイワンリス属。千葉県伊豆大島と神奈川県以西の温暖地に生息。頭胴長約20cm、尾長約17cm、体重約350g。
7.ヤマネ;齧歯目ヤマネ科ヤマネ属。本州・四国・九州に生息。頭胴長約8cm、尾長約5cm、体重夏約15g秋約35g。
- ムササビとモモンガは前後脚間の膜を広げて滑空する夜行性動物です。大きな目をしたモモンガはほぼ植物食専門で、飛行時の大きさはハンカチくらい。団子鼻の大柄なムササビは尾も円筒状でボリュームがあり、飛行時の大きさはザブトンくらい。ムササビは様々な声を持ち、暗闇の中で大きな奇声を発することがあるので、昔から妖怪もののけの類とされ忌み嫌う地域も少なくありませんでした。
- 樹間をせわしなく移動するリス類は齧歯類にはめずらしく昼行性で、立体視の出来る発達した目を持っています。エゾリスとホンドリスは冬になると耳にふさ毛を持った灰褐色の冬毛になり冬眠はしません。夏はふさ毛も無くなり特にホンドリスは赤みを帯びた明るい褐色になります。
- タイワンリスは伊豆大島の公園から逃げ出したものが野生化した外来移入種ですが、寒さが苦手なので今のところその生息範囲には限界があるようです。仲間同士の声のコミュニケーションが発達し繁殖力もあるので、より体の小さなホンドリスを圧迫していく可能性があります。
- シマリスは頬袋を持った地上性のリスです。樹上性のエゾリスとはうまく住み分けていますが、時折大きなエゾリスに追われている姿を見かけます。地下で冬眠をするため秋は食料貯蔵に余念がありません。ペットとして飼われているのは亜種のチョウセンシマリスでやや大型です。
- ヤマネは1属1種の日本特産の夜行性動物です。短い四肢が横に張り出した平べったい体つきは樹上生活に適しています。冬眠前にはたっぷり食べて脂肪をつけるので体重は3倍近く増えます。冬眠中は体温も脈拍数も下がり、ちょっとした刺激ではなかなか目覚めません。雪解けの季節に林の雪の中から眠ったままのヤマネがひょっこり現れることがよくあるようです。それなら、夢から覚めぬままキツネの腹の中・・なんてこともよくあるのでは・・?
皮膜の不思議
ムササビやモモンガの前足には手根骨から伸びる軟骨状の針状突起があり、滑空する時はこれをほぼ直角に立てて皮膜を大きく広げます。夜空を飛ぶムササビの意外な大きさにはびっくりしました。飛ばない時は膜を脇にうまく畳み込んでいます。
→タイワンリスの頭骨を見る
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