ニホンザル・タイワンザル・アカゲザル

1.ニホンザル;霊長目オナガザル科マカク属。頭胴長♂約60cm、尾長♂約10cm、体重♂約16kg。本州・四国・九州に生息。
2.アカゲザル;霊長目オナガザル科マカク属。頭胴長♂約58cm、尾長♂約30cm、体重♂約10kg。千葉県南部に生息する移入種。
3.タイワンザル;霊長目オナガザル科マカク属。頭胴長♂約50cm、尾長♂約40cm、体重♂約10kg。伊豆大島・紀伊半島に生息する移入種。
- ニホンザルは世界の霊長目中最も北に住む種です。雪の降る土地にサルがいるという訳で「スノーモンキー」と呼ばれたりします。オスはメスより大分大柄で、大きな犬歯がよく発達しています。群れのリーダーとなったオスは敵や余所者を相手によく戦います。と言っても、サルの群れはそれほど保守的でもなく意外と流動的で、メンバーの入れ替わりがよく観察されているようです。日本に於ける哺乳類研究の中で最も進んでいるのがニホンザルです。彼らの社会の面白さはだいぶ解明されてきたようです。
- タイワンザルは台湾の固有種で、飼育個体が逃げ出したものが国内の一部で野生化しています。下北半島の野生化個体は全頭が駆除されたと聞きます。
- アカゲザルはアフガニスタン東部〜インド北部・東南アジア・中国南部に広く分布し、昔から実験動物として世界各国で利用されてきた歴史があります。
- 上記マカク属は生活スタイルがよく似ており交雑しやすいため、ニホンザルと生息地が重なる場所では多くの問題をはらんでいます。そのため、野生化したタイワンザルやアカゲザルはその雑種とともに駆除の対象になります。人の手で本来の生息場所から引き離され、やっとつかんだ日本という新天地で生きていかざるを得ないサルたちを、「固有性」を守るためにその生きた証である”足跡”もろとも「消していく」作業が本当に正しいのか・・・疑問を感じる今日この頃であります。
→ニホンザルの頭骨を見る
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