キョンの頭骨

偶蹄目シカ科ホエジカ属 中国産
Muntiacus reevesi (Ogilby,1839)



頭骨全長163mm 頭骨幅78mm 歯式 0/3・1/1・3/3・3/3

シカ科やウシ科は上顎に切歯が無いため、下顎切歯と角質化した上唇内側で, はさんで引きちぎるように草を食べます。月状歯型の臼歯は草食に適応した反芻獣特有のものです。キョンはシカ科の中でも原始的で、体も角も小さい代わりに犬歯が特にオスで大きく発達しています。繁殖期のオス同士は、角突きの闘争よりも犬歯をむき出して威嚇しあうことが多いそうです。ホエジカ属はよく鋭い声で鳴くので、キョンはこの鳴き声からついた名前です。



オス(画像左)とメス(画像右)の体格差はシカ属ほど大きくはありませんが、オスの犬歯はメスより大分大きく発達しています。犬歯の発達したシカ科は他にも、マメジカ(マメジカ属)・ジャコウジカ(ジャコウジカ属)・キバノロ(キバノロ属)などがいますが、オスに角があるのはホエジカ属だけです。



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