タイリクオオカミの頭骨

食肉目イヌ科イヌ属 ロシア産
Canis lupus Linnaeus,1758



頭骨全長274mm 頭骨幅(頬骨弓幅)147mm 歯式 3/3・1/1・4/4・2/3

イヌよりも頬骨弓が高い位置にあり、裂肉歯が大きく発達しています。後頭部にある大きな突起(矢状稜)には発達した側頭筋が付き、獲物の肉を強力な顎で噛み切る能力を持つことを意味します。画像の固体は老齢のため歯が大分磨り減っているようです。エゾオオカミの形態もこれに近く頭骨全長は約270mm前後、ニホンオオカミは吻(鼻先)は太短く頭骨もずっと小さくて約210mm前後です。イヌ科は対極を成すネコ科とともに食肉目の中で大きなグループを形成しています。ネコ科に比べて4脚が細長く足先も小さく軽いので、長距離走行が得意です。獲物を一撃で倒すことより、追い駆けて疲れさせ弱ったところであちこち噛み付いて仕留める方法を選びました。


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